1章11話

 ユウリとレイアは左右に機体を振りながら仲間たちのいるポイントを見つめていた。いまだサクラロイド達の撃ち出すバルカンによって硝煙が巻き上がっている。なんとか仲間達から彼らを遠ざけることができれば……。ユウリの機体、アマテラスの持つ全方位砲をサクラロイド達に打ち込めるのだが。生存者がいるかもわからないこの状況では彼女の持ち味を生かすことはできない。
「ユウリ。今は耐える時間よ。この攻撃が止んだら。その時は貴方のディスパーションフレアをあいつらに向かって思う存分放っていいわ」
 ユウリとレイアの機体はブースターでエンジンが焼け焦げない程度に左右に機体を動かしながら空中に待機していた。レイアに言われずとも、彼女の手にはすでにディスパーションフレアを発動させるためのトリガーが握られている。
 だめだ。もう見てられない……。
 彼女がすべてを投げ出して硝煙の中へと突っ込もうと考えていた時、突然男の叫び声が聞こえてきた。

「うおおおおおおお。こんなところで死んでられねぇんだよ」
 彼女に背中を向けていたサクラロイドの左上部に、仲間のものと思われる右腕が見えた。その手に握られた短剣が、サクラロイドの頭部に突き刺さる。
 その直後、ライフルの銃声が鳴り響いた。目の前のサクラロイドが、ユウリ側へ倒れる。
 その先に見えたのは、彼女の見慣れた赤褐色のスパイダーが立っていた。ただし、損傷が激しいその機体が、サクラロイドの攻撃力を物語っていた。
 至る所に走る亀裂。ライフルを握る左腕も千切れかけている。

「シンドウ隊長。今助けます」
 仲間の姿で正気を取り戻した彼女は、すぐに自身の武器を選択した。
 彼女の純白のスパイダーは機動性に優れており、基本的には標的から距離を置いて戦う。その為、戦闘では後方担当の遠距離用ミサイルを多く装備している。
 彼女の数多くある遠距離用ミサイルの中でも、三番目に威力のあるバスターライフルを彼女は選択する。この武器は、威力もさることながらその命中精度も彼女の装備の中では群を抜いて高いのだ。仲間への誤射を配慮したものである。
 機体の背面に装備されていた細長い剣のような形をしたバスターライフルが右椀部へと装着される。
 すぐさま彼女は引き金を引いた。
 怒号のような砲声が鳴り響く。
 その一撃は、味方である赤褐色の機体背後に迫る一体のサクラロイドを見事に貫いた。

 ユウリに助け出される形となったシンドウ隊長は、ユウリに対して命ずる。
「他の隊員は……もう駄目だ……。ユウリ、ディスパーション・フレアを使用しろ」
「っ……わかりました」
 ついに発砲許可を得た彼女は、ディスパーション・フレアを使用する。威力はバスターライフルに劣るが、分散して乱射されるため攻撃範囲は絶大なものである。
 ただし、命中精度など一切考慮しないこの攻撃は、敵に取り囲まれた味方をも巻き込んでしまう。

 シンドウの話が本当だとすれば、もはや生きている味方はいないことになるのだが……
 金属の羽を広げた彼女は、それを発射して良いのかまだ判断に迷っていた。
「ユウリ。生き残りたければ…………撃て」
 彼の言葉に押されるようにして、彼女はトリガーボタンを押した。それに連動していくつもの衝撃が彼女の体に伝わってきた――。

 燃えたぎる業火をユウリは呆然と眺めていた。
 その炎の中を動き出す影は見当たらない。そこにあるすべてが沈黙していた。
「とりあえず、任務は完了。」
 シンドウが、司令部へ報告する声が聞こえる。
「ユウリ、今回の任務はイレギュラーだった。犠牲も多く出たが、結果として俺達は三十二階層を制圧できたんだ。お前は誇っていいんだぞ」
 彼の必死な慰めの言葉もユウリの耳にはまったく聴こえてこなかった。

 しかし、彼らはまだ気づいていなかった……
 背後に忍び寄る複数の陰に、

 シンドウがそれに気づいたのは、ユウリの背後に迫った時だった。
「ユウリ。あぶねぇ」
 とっさに動いたシンドウの赤褐色の機体は、彼女の背後に迫っていたそれらよりも、わずかに早く動いた。
 結果的にはユウリの機体を押しのけ、自ら敵の前に躍り出たのである。
 訳も分からず地面に屈したユウリは、背後から発せられるシンドウの叫び声で我に返った。

 ユウリが後ろを振り返ると、そこには三体のサクラロイドに貫かれ、そのうちの一体にもたれ掛かる赤褐色の機体があった。
「た……隊長」
「っち。……すまん。ユウリ……。しくじっちまった。まだ残兵が残っていたらしい」
 シンドウは、自らの体を貫いた三体のサクラロイド達の腕を押さえつけながら言う。
「こいつらは俺が片づける。ユウリ……俺の妻に『すまない』と伝えてくれ」
「な、なに言ってるんですか。勝手に一人で死んだりなんてさせませんよ」
 そう言ったユウリは、素早くバスターライフルを装着すると照準を標的に合わせようとする。
 しかし、その照準は、シンドウの機体に阻まれてしまう。
「隊長、もう少し動いてください。これじゃあ狙いが定まりません」
「いいんだ。ユウリ。お前はもう多くの傷を負っている。こいつは俺の役目なんだよ。俺はお前を訓練生の時からずっと見ているが、今もお前の事を娘のように思っているよ。だから……なんだ。あんまりかっこいい言葉は思いつかねぇが、お前を守る為に死ぬならそれもいいかなと思えたっ」
 ユウリは、彼の考えていることを理解した。この状況で彼が自分の命を懸けるということは、自爆するつもりなのだろう。
「そんなこと……させませんよ。必ずレイア先輩と3人で生きて帰りましょう」

 しかし、そんな言葉を発したユウリの視線の先には、地獄のような光景が広がっていた。
 シンドウ隊長と三体のサクラロイド、そのさらに後方には十体程のサクラロイドがこちらを見据えている姿が映ったのだ。
「そ、そんな……」
「…………レイア。俺が時間を稼ぐ。お前はそのうちにユウリを連れて逃げろ」
 シンドウの叫び声とともに、後方で待機していた十体のサクラロイド達が一斉にこちらに向かって迫ってきた。

 すぐにユウリは、ディスパーション・フレアに装備を変更する。
 素早い操作で装備を変更すると、ゆっくりとした動作で自機の背中の羽が開いていく。
 しかし、ユウリの攻撃態勢が整うよりも迫りくるサクラロイド達がこちらに到着するほうが早い。

 このままじゃ……追いつかれる
 しかし、実際にはユウリの所までサクラロイドが接近することはなかった。
 その前に、突然彼女の前方で激しい爆風が発生したのだった。
 そのすさまじい衝撃に、ユウリの純白の機体はわずかに後方へとはじき出される。
 彼女達の近くに接近していた一体のサクラロイドは、その爆風に飲み込まれると金属の破片をまき散らして大破した。

 だが、ユウリはそれ以上に彼女の足元に転がってきたものに恐怖してしまう。
 そこには赤褐色の頭部が落ちていたのだ。
「い、嫌ぁぁ――」

 そこにあるのは、紛れもない自爆した隊長のものだった。

 呆然と立ち尽くす純白の機体に、一体のサクラロイドが覆いかぶさってきた。
 抵抗することもなく地面に倒れたユウリのスパイダーは、サクラロイドの左腕で頭部を押さえつけられていた。さらに、右腕に装着された鋭利なブレードが、彼女を貫こうと構えられている。
 遠くで水色の機体を右往左往させながら戦うレイアの姿が目についた。彼女の助けはこない。もともとアマテラスは遠距離向きのスパイダー。接近戦で闘う装備はほとんどない。

 だが、ユウリにはもうそんなことはどうでもよかった。

 自分の身がどうなるかさえも……

 ユウリの上に覆いかぶさった冷徹なマシンは、右腕に装着された剣をためらうことなく振り下ろした――

 サクラロイドが振り翳したソードは、ユウリの純白の機体に届くことはなかった。
 横から一体の機体が飛び込んでくると、サクラロイドを押し飛ばしたのである。
 一目でわかる他の機体より一回りは大きな機体が特別なスパイダーだということを物語っていた。ユウリはそれが緑の機体、パール・バーティーだと分かると安堵する。
「ユウリっ。作戦は失敗だっ! レイアのフォローに回って避難しろ」
 パール・バーティーの搭乗者はミサオだった。レンが彼女を呼んでくれたのかはわからないが、彼女の指示に従う。
 接近戦型のパールバーティは近くにいた3対のサクラロイドに対して正面からタックルを決めると、強靭な右腕をサクラロイドの頭部に埋め込む。激しい爆風が怒るが、パールバーティーはびくともせずに残りの2対に猛攻撃を仕掛けていく。

「レイア先輩っ」
 ユウリは華麗なテクニックでサクラロイドの周りを旋回しながら攻撃するレイアの機体に近づくと、彼女を守るようにディスパーション・フレアを発動させた。
「ユウリ……ミサオさんが助けに来てくださったのね」
「ええ……ですが、敵の数が多すぎます。避難を……っ」
 そう言ったユウリのアマテラスに一発のミサイルが命中する。強い衝撃を受けた彼女の機体は後ろへと倒れた。
 ユウリとレイアの間にサクラロイド達が着陸する。
「先輩。先に行ってください。こいつらは私が撃破しますからっ」
「……冗談でしょ? 貴方の機体が接近戦で5対をまとめて相手できるとは到底思えないわ」
 ユウリはモニターに映る金髪の少女に精一杯にこやかな笑みを浮かべると「先に行ってください」ともう1度答える。
 さらに遠くには加勢にやってきたサクラロイドの大群が見えている。このままいけば誰も助からないだろう。彼女の必死なつよがりをレイアがどう受け止めたのかはわからないが、一言「わかった」というと、180度旋回する。
「――行かな――」
 背中を向けた水色の機体がサクラロイド達の間から見えなくなると、ユウリは思わず口にしかけたところで、自分の口を押えた。
 そこでようやく、自分が泣いていることに気づく。これが自分の最期。そう思うとこんな人生でよかったのか。やり残したことはなかったかと自問してしまいそうになる。
「こんなことなら……あのバカに言っておけばよかったな……」
「その馬鹿と私は約束したんだ。お前をこんなところで死なせるわけにはいかねぇぞっ」
 通信を切ったと思っていたが、まだ近くにパールバーティーがいることを忘れていた。ミサオはさらに彼女を勇気づけてくれる。
「もう少しだけ耐えろ。こっちの敵を倒したらお前を必ず助ける。行きたければ、なにがなんでも生き延びろっ」
 ユウリは、自分の手元にあるディスプレイに表示されたコマンドを見て嘆く。そこには、『NO WEAPON』と表示されている。先程サクラロイドに襲われた際に、彼女の武器は故障してしまったようだ。
 ディスパーション・フレアを発射するために、背中に装備された羽を広げた状態で倒されてしまったのが原因だ。彼女の武器はこの翼を使用しているのだ。翼が壊れてしまえば、全ての武器が使用不可能になってしまう。そればかりか、ブースターも機能しない。
 そうこうしている間にも目の前のサクラロイド達がゆっくりとこちらへ歩み寄ってくる。
 あきらめてたまるもんですか。ユウリはスパイダーの全機能を停止させると首元のコネクターを引き抜いた。
「こんなところで死んでちゃっ。女が廃るわよっ」
 手動でコックピットのハッチを開くと彼女は果敢にも外へと飛び出して行った。

「不知羽ハルカの言動は如何なものかと」
 最高司令官ナイトウは薄暗い一室で12のディスプレイの内の一つに語りかけた。それが12家の最高権力者阿羅神家頭首である。今は他の11家の姿は見えない。
「不知羽の娘か。彼女がどうのこうのというよりも、その兄であるシヴァを含めたレベル5を失うわけにはいかん。すでにパール・バーティーを前戦に向かわせてしまったようだからな……」
 シヴァ。それは最強のレベル5、不知羽リオンのコードネームだった。第1期卒業生の機体にはすべてインドの神々の名前が使われている。
「――っ」
「? 如何なされましたか?」
 突然、阿羅神が驚くとナイトウは訝しげな表情で尋ねる。
「お前が渡した今日の作戦に参加する者に愛染ユウリというものがいるが……気あの徐の経歴は?」
「はい? 確か彼女はあの事件で記憶を失っていると聞いておりますが。愛染はこのグランド・エデンで親無しに与えられた苗字です」
「よいか。この作戦にレベル5を何人連れてきてもかまわん。何があっても彼女を――ユウリを生きて帰らせろ。傷の一つでもつけてみろ? お前の首が飛ぶと思えっ」
 なにが触ったのか、怒鳴り散らしたディスプレイの向こう側の人間に、ナイトウは体を硬直させると、「はいっ。ただちにっ」そう言って部屋を後にした。

「つぅっ……」
 前かがみになったレンは腫れたこめかみを押さえながらゆっくりと立ち上がる。先程ミサオが戦場に旅立ってからどれだけの時間が経っただろうか。辺りを見渡すとどれも高性能なスパイダーが立ち並んでいるが、その両足には柵が付いている。それだけでない、パール・バーティーはミサオが許可してくれたから搭乗することができたが、そこにある他の機体のコックピットを開けることもできないだろう。
 ここにあるのは全部で4体の機体。そのどれもが最高性能のレベル5。そのさらに奥にはレベル4の機体が並んでいるのが見えるが、やはり見た目の装備だけをとっても見劣っていた。
 だが、この非常事態だというのにどうして他の機体が援軍に出てくれないのだ。レンは眉間にしわを寄せて舌打ちする。しかしミサオに殴られた傷が開くと、彼は引き吊った表情になった。
「くそっ。ユウリは……戦場はどうなってるんだ」
 今レンがいる場所では戦況を伺い知ることはできない。レンは携帯型通信機を取り出すと1つの番号に掛けた。
「おいっレンか。どこにいるんだよ。ユウリ達が大変なことに――」
「ああ。わかってる。状況は? ミサオさんたちが向かってるんだろ?」
「どうもこうもねぇよ。俺達の所まで情報は降りてこねぇけど。なんでこんな非常事態にレベル5の人達まで悠長にディスプレイを見てやがるんだ」
 彼が言っているのはきっと行動にある大型ディスプレイのことだろう。
「そこには何が映ってる?」
「ええと……部隊はユウリとレイア先輩だけが生きてる。それからミサ姉さんが一人で3体のサクラロイドを相手しているな。ああ……ユウリとレイア先輩の間に5体のサクラロイドが――」
 戦況はレンが思っていた以上に悪いことが分かる。まさか部隊がそこまで壊滅的だったとは想像もしていなかった。このままではミサオ達も危険だ。そして、なぜかは分からないが援軍も期待できない。

 絶望的な状況でレンが取った行動は、やはり自分も戦場へ行くことだった。
「ミサオさんにバレたら今度こそ、殺されるだろうな。いや、サクラロイドに殺されないだけましか……。でもどうせ死ぬなら、戦場で闘って死にたいよな」
 レンは自分にも動かせる機体はないかと辺りをかけずり周る。綺麗に整列されたスパイダーのすべてが柵で地面に固定されてしまっていた。
「ちくしょう。この時間がねぇってときにっ」
 レンは思わず床を強く踏む。その衝撃で彼の後ろにあった皮製の布の一部がめくれ上がった。
「?」
 その布は大きく、レンの何倍ものサイズである。僅かにずれた布の下から銀色のボディーが姿を現した。
「なんだ……これ。スパイダー?」
 そこに横たわった機体は訓練用の機体かと思う程、華奢なボディーをしている。銀色で光沢感のあるその機体はまだ戦場に出たことのない新品だということはわかったが、低レベル用の機体であってももう少し攻撃的な装備をしているだろうとレンは馬鹿にするような目で見た。
「Parmanent Suspendってなんだ?」
 レンは布から見えた機体に張り紙されていた文字を口で唱えた。彼はその英語の意味が分かっていなかったであろう。それは永久凍結という意味。その機体の使用を永遠に禁止しているということだ。
 布を引き剥がしたレンは機体の至る所に同じ張り紙がされていることに不気味さを感じていた。
これってまさか。壊れてるとかそう言う意味じゃないよな。どう見ても新品そうだし……何かの理由で破棄されたとか……。
 レンは躊躇したが、動かせそうな機体がこれしかないことに観念すると、機体の上に乗りあがった。

 破棄予定の機体だからなのか、流線型のボディーには本当になにも装備されていない。最小限の装備といったところか。機体の腹部に土足で乗りあがったレンはコックピットに近づいた。
 無理やりコックピットの扉を引きちぎってやろうと考えていたが、意外にも彼が近づくと勝手に扉が開く。それはまるで、彼を招き入れるかのように。
「おいおい。気味の悪い機体だな……って、文句を言ってる場合じゃないか……」
 コックピットに潜り込んだレンは、座席に座るなりコネクターを引き抜く。そしてその先端を自分の首に接続する――前に躊躇した。
「いいのか……この機体を正式登録している奴がいなかったら……俺がこの機体の専属パイロットになっちまうぞ……」
 スパイダーは最初に登録されたユーザーをマスターとして登録する。通常、一人のパイロットに1体のスパイダーしか認められていない。一度登録されてしまえば、別の機体に変える申請はなかなかとおらないのだ。
「どうみても……新品だよな」
 レンの座席には、まだビニールのシートが被っている。またクリーニングされた座席からはそれが新品だと言わんばかりに薬品のにおいがしみ込んでいる。
「っても、これしかないしなぁ……」
 レンは思い切って手にしたケーブルの先端を自分の首に接続した。

 ピーという長い電子音の後に≪システム オン ―― オーディーン≫の文字が光る。
「オーディーン。それがこの機体のコードネーム」
 そして案の定、レンが初めてのユーザーだったらしく、彼の個人データがその機体に上書きされる。
 画面上に神経接続レベルを現すパラメーターが30%まで上昇していた。
「こんなボロい機体。どうせ100%だろ――え……」
 レンはそこに表示された数値に目を丸くして驚いた。
 79%。それがレンとオーディーンの神経レベルでのシンクロ率だったのだ。つまり、彼にはこの機体の79%しか性能が出せないということ。
「嘘だろ……今までどんな機体に乗っても100%しか出せなかったってのに……なんだよ。この機体」
 だが、すぐに彼は目の色を変える。ディスプレイ脇に表示された戦況を現す映像に目が釘付けになったのだ。そこにはユウリのアマテラスに群がる大勢のサクラロイド達。もはや一刻を争う事態だった。

 レンはオーディーンに力を込めると、その機体の上体を起こす。
「間にあってくれ。今度こそ、お前を助けに行くからなっ」
 華奢な銀色の機体からブースターを起動させると、僅かに宙に浮きあがる。そして、先程ミサオが出て行った天井の元へ移動させたレンはそのまま一気に上昇していった。

感想・読了宣言! 読んだの一言で結構です